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イスタンブルのビザンティン建築  Istanbul TURKEY

カイセリからエディルネまでほぼ20年ぶりにトルコ横断の旅をしました。
スタジオヤマは、悠久の風景・建築・人情味など魅力満載のトルコを楽しむため、いくつかの切り口を用意しました。
一つに 《ビザンティン建築 》 という切り口です。

イスタンブル(Istanbul)は、かつてコンスタンティノープルと呼ばれ、ローマ帝国、東ローマ帝国、オスマン帝国にわたって1600年もの間それぞれの帝国の首都でした。
1923年トルコ共和国が建国され首都がアンカラに移り、公式にイスタンブルという都市名称が与えられました。そして今でもトルコ最大の都市です。
イスタンブルの歴史のなかで、主に東ローマ帝国時代の建築をビザンティン建築と称します。
15世紀東ローマ帝国を征服したオスマン帝国の建築家たちは、ビザンティン建築が持つ空間構成、構造などを、乗り越えるべき対象あるいは範として扱いました。


コーラ修道院聖堂(Chora Church /カーリエ博物館)には、14世紀に制作された、ビザンティン美術の傑作と言われているモザイク画とフレスコ画が遺されています。
描かれているテーマは、キリストの生涯や聖母にかかわる物語などです。
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アヤソフィア大聖堂(Ayasofya)は、東ローマ帝国最大かつ格式のあるキリスト教の教会で、総主教座が置かれていました。
何回かの大規模な補修や構造的補強を行われましたが、6世紀の創建時から現在に至るまで、基本的な空間構成は変わっていません。このことは、時代を超えて生きながられる独創生を持った、偉大な建築である証左です。
オスマン帝国の時代に、ミナレットやミンバルが増設されイスラームのジャーミィに改修されました。時のスルタンが参拝する第一級の格式を誇るジャーミィとして利用され続けたのです。
空間構成の最大の特徴は、室内中心部にある巨大なドームです。
高いドームのハイサイドライトから漏れるスポットライト状の光は、床や壁を照らし、祈りの場にふさわしい神秘的で、ドラマチックな空間を醸成しています。
アヤソフィア大聖堂に代表されるビザンティン建築の空間構成は、オスマン帝国のイスラーム建築にとどまらず、東ヨーロッパやロシアの教会建築に多大な影響を与え続けました。
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Tag:中央アジア/西アジア  Trackback:0 comment:0 

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