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エジプト建築の精華 アブ・シンベルで巨人神像を観た Egyptian Architecture of Abu Simbel

エジプトの建築をひととおり観て楽しんできました。
エジプト建築の魅力や特徴などなどをブログしたいと思います。

第3回目は、アブ・シンベル神殿とナイル川上流から中流域の遺跡をブログします。
テーベ(ルクソール)以外の都市にもこの時代のすばらしい遺跡が数多く残されています。
 
 
《 切りかけのオベリスク  Unfinished Obelisk 》
アスワンにある遺跡です。
すべての遺跡は人間の手作業で創られたのです、作業途中で放棄されたオベリスクです。
上面と側面をノミで切り出したのは見ればわかります、さて下面はどうやって切り出すのだろう、切り出したとして、一本ものの長さ40m重さ1200tもある巨大なオベリスクを所定の場所まで運んで、垂直に立てる作業はどうするのだろう、などなどを考えていると興味津々で時間がたつのを忘れます。
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《 アブ・シンベル神殿  Temple of Abu Simbel 》
スーダン国境に近いナイル川上流部の都市アブ・シンベルにある遺跡です。
アブ・シンベル神殿のもともとの姿は砂岩の岩山から彫り取ることで創られました。ナイル川のアスワン・ハイ・ダム建設計画により、水没の恐れが生じたため、1968年遺跡を分割して現在のナセル湖のほとりに移築されました。同じ事情でカラブシャ神殿、イシス神殿も解体移築されました。またこの3つの神殿はヌビア遺跡群(Nubian Monuments)とも呼ばれています。
 
〈 大神殿 〉は、太陽神ラーに奉げられました。
正面に彫られた観る人を圧倒させる4体の巨人像は,建設王ラメセス2世の青年期から壮年期の姿です、足元の小さい像は王妃を含む王の家族です。
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近くの 〈 小神殿 〉 は女性神ハトホルに奉げられました。
正面の立像は、ラメセス2世、王妃ネフェルタリそして王子と王女です、ここでもファミリーの勢揃いです。
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《 カラプシャ神殿 Temple of Kalabsha 》
塔門から入ると、中庭、列柱室、一番奥の至聖所まで主要室が軸線上に展開していきます。
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《 イシス神殿  Temple of Isis 》
多くの保存状態がよいレリーフ(壁画)やヒエログリフ(神聖文字)が数多く遺されています、見どころ満載の大遺跡です。
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《 クヌム神殿 Temple of Khnum 》
ルクソールからアスワンにむけてナイル川を上がります、最初の街エスナにクヌム神殿があります。
土中に埋もれていたのでしょうか、まわりの市街地からそうとう下がった高さに1階レベルがあります。
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《 ホルス神殿  Temple of Horus 》
エスナからさらにナイル川上流の街エドフにホルス神殿があります。
全体として保存状態が良好です。中庭には、頭に帽子をかぶった鳥のハヤブサ、体は男性で表わされたホルス神が鎮座しています。またホルス神のレリーフ(壁画)はいたるところで観られます。
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《 コム・オンボ神殿  Temple of Kom Ombo 》
ルクソールからスタートして、上流にあるアスワンに最も近い街、コム・オンボに神殿があります。
他に例がないダブル神殿です。向かって右側半分はワニの神セベクに捧げられた神殿です、左側半分はハヤブサの神ハロエリスに奉げられた神殿です。二つの神殿が中心の軸を介して完全な左右対称に一見ひとつの神殿のように配置されています。
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《 クヌム神殿 Temple of Khnum 》
アスワン市内を流れるナイル川のエレファンティネ島にあります。現在も発掘調査が続けられています。
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《 ハトホル神殿  Temple of Hathor 》
ルクソールからナイル川を下ります、最初の街デンデラにハトホル神殿があります。
古代エジプトがローマ帝国の支配下になる前の最後の神殿です。柱頭にハトホル神(母性・生殖・出産・繁栄などを司る女神)の頭部を載せた柱が林立する列柱室が見どころです。神殿の後方外壁にクレオパトラのレリーフ(壁画)が刻まれています。
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《 セティ1世葬祭殿  Temple of Seti Ⅰ 》
さらにナイル川を下った街アビドスにセティ1世葬祭殿があります。
葬祭殿の一番奥にある最も神聖な場所〈至聖所〉は、通常1か所ですが、ここでは7か所あります。
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