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ヨルダン ジェラシュに観る古代都市遺跡   Jerash JORDAN

ヨルダンの古代都市遺跡を巡り歩いてきました。
ヨルダンに在るからといって、ヨルダン様式の都市遺跡とは限りません。現存する大部分の建造物は、建設された時代を統治していた国の特徴を色濃く反映しています。

ヨルダンのジェラシュ( Jerash )は、かつてはゲラサ( Gerasa )と呼ばれていました。
紀元前1世紀にローマ帝国の統治下に置かれてから、治安や平和が保たれ、経済活動が盛んになり、都市施設が整備され商業都市として繁栄を誇りました。そして8世紀にこの地方をおそった大地震によりゲラサは放棄されその歴史は終焉したと言われています。
神殿、劇場、競技場、公共浴場、道路、市壁など多くの都市施設が遺されました。これらの建造物は、ローマ帝国統治時代に裕福な市民の寄付により建設されたそうです。

ジェラシュの市街全域を見渡せる丘の上には、この都市の守護神であるゼウス神殿が威容を誇っています、市民の目線で見れば市街のどこからでも仰ぎ見ることができます。150920-01

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楕円形のフォルム(公共広場)から、カルドと呼ばれる街を貫くメイン通りが北に向ってまっすぐに延びています。カルドの両側には等間隔で円柱が並んでいます。
石畳みの通りに面して建物が軒を連ね、人々が行き交い繁華な通りだったのでしょう。
なかでも半神半人の妖精ニンフに捧げられたニンファエウムは、その物語性のあるファサードをもって人々を魅了してきたに違いありません。
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カルドから坂道をあがっていくと、ひときわ目を引くアルテミス神殿がみえてきます。
コリンシャン・オーダーの柱頭を飾るアカンサスの葉がとても華やかです。
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ヨルダン アンマンに観る古代都市遺跡   Amman JORDAN

ヨルダンの古代都市遺跡を巡り歩いてきました。
ヨルダンに在るからといって、ヨルダン様式の都市遺跡とは限りません。現存する大部分の建造物は、建設された時代を統治していた国の特徴を色濃く反映しています。
この地域の都市遺跡を包括的に理解するためには、シリアなど西アジアの国々を訪れる必要がありますが、いまの状況では自殺行為に等しいと思いますので次回に譲りましょう。

ヨルダンの首都アンマンにあるアンマン城は、旧市街を一望できる丘の上に築城されました。
城内にはたくさんの建築があります、ビザンチン時代の教会、ウマイヤ朝時代の宮殿跡など様々な時代の遺構が混在しています。
いうなればこの丘はいつの時代でも地政学上重要な場所だったのでしょう。
スタジオヤマは、数多くある建築の中で、ローマ帝国が統治していた時代に建てられた、ヘラクレス神殿に注目しました。
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ローマ劇場は、アンマン城がある丘を望む市街地に、市民が日常的に利用するフォルムなど一群の都市施設として建設されました。
この位置関係は、神が住まう領域と人間が生活する空間の対比がきっちりと出ています。
またローマ劇場は、2世紀、ローマ帝国に統治されていた時代に創られ、円形劇場としてヨルダンでも最大規模のものです。
客席は、敷地の斜面をうまく利用して造られています。舞台を北西に向けているため、陽が沈むまで演劇を楽しむことができました、現在でもイベントやコンサートなどに利用されています。

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スタジオヤマ

Author:スタジオヤマ
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[時間][空間][写真]
[時間]とは歴史的な流れを
[空間]とは地球規模での拡がりを表しています。
スタジオヤマは時空を自在に
切り取る[写真]を通じ
自らの思慮を表現していきたいと思っています。
応援をよろしくお願いします。
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studioyama
一級建築士

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