中国福建省南靖県に福建土楼を訪れる  Fujian CHINA

福建土楼(フージィェントゥロウ)を観に中国福建省南靖県(ナンジンシィェン)を訪れました。

福建土楼の形態あるいはマッスに注目してみましょう。
平面のかたちが円形または楕円形の 〈 円楼 〉 、4角形の 〈 方楼 〉 、かたちが複雑で城郭のような 〈 五鳳楼  〉 を基本とし、それらから派生した、物見塔のあるもの、要塞のような外壁がなく解放的に造られているものなどなど各種のヴァリエーションが知られています。
大きさは、直径または一辺が80m、高さが20mを超える土楼もあります。
土楼の名称にもなっている外壁は、生土(シォントゥ)と呼ばれる地元産の赤土や黄土を、型枠に入れ上から押し固めた、版築造で造られています。その厚さは根元で2m以上になるものもあります。
ティピカルな土楼では、ひとつしかない門から中に入ると、中庭状の広場に出ます。広場は石で舗装され井戸の他なにもないか、または先祖をまつる祠堂が置かれているかでしょう。その周囲を、外壁を支えとして木造の3層ないし4層の居住部分が取り囲んでいます。全ての建屋の屋根は瓦で葺かれています。
土楼の外部は開口部が極端に少なく要塞そのものですが、内部の中庭状の広場は天井(ティェンジン)と呼ばれる光庭となっています、その存在が空間に統一のとれた解放感をもたらしています。

《 懐遠楼 》
ホワイヴェンロウ/円楼  4階建て、直径38m、中央に祠堂が祀られています、典型的な円楼です。
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《 和貴楼 》
フォークイロウ/方楼  5階建て、懐遠楼と同様に中央に祠堂が祀られている典型的な方楼です。
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《 順裕楼 》

シュンヴィーロウ/円楼  直径74mを誇る円楼、中は建物があまりなく広場状に開放されています。

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《 振徳楼 》
チェントウロウ/方楼  住人がいる様子が無く、建物全体が物置状態です。
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《 長源楼 》
チャンヴェンロウ/方楼  川に沿った斜面に建てられています。擁壁の石垣も美しいです。
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《 河坑土楼群 》
フォークォントウロウチン  山間の谷地に土楼が点在する風景は壮観です。民宿、土産物店などに改修された土楼があります、村全体が入場料を取るテーマパークになっています。
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    《 永慶楼 》
    ユンチンロウ/円楼  中心に井戸だけがあります、周りは石で舗装された広場です。
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    《 朝水楼 》
    チョウスイロウ/方楼  一部民宿になっています。住人たちが門の前でくつろいでいました。
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    《 裕昌楼 》
    ヴィーチャンロウ/円楼  3階建て、内部は永慶楼を大きくしたつくりになっています。150517-12

     《 陽春楼 》

    ヤンチュンロウ/円楼  村の周囲は山間の田園風景が広がります。

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《 裕昌楼 》
ヴィーチャンロウ/円楼  5階建ての大型円楼、バスが乗りつける観光施設です。
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《 裕徳楼 》
ヴィトウロウ/円楼  美しい渓流に面していくつかの土楼が建ち並んでいます。
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《 順昌楼 》
シュンチャンロウ/円楼  築70年ほど、土楼としては新しい部類に入ります。
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《 田螺坑土楼群 》
ティエンルオコントウロウチン  上から見たとき、山奥に何でこんなものがあるのか、という不思議な感覚におそわれます。民宿、食堂、土産物店と観光化の度合いが著しく進んでいます。
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    《 歩雲楼 》
    プーヴィンロウ/方楼  土楼群の中心的存在。
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    《 文昌楼 》
    ウォンチャンロウ/円楼  1968年に完成した群の中で最も新しい土楼。楕円形をしています。
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中国福建省華安県・平和県に福建土楼を訪れる  Fujian CHINA

福建土楼(フージィェントゥロウ)を観に中国福建省華安県(ファアンシィェン)・平和県(ピンフォシィェン)を訪れました。

福建土楼とは、おもに中国の客家の人々が集団で暮らす巨大な民居(ミンジュ)のことです。
名前の由来は、福建省の山間部に大規模で典型的な土楼が数多く存在するということからでしょうか、ただし福建省以外にも土楼はあります。また客家土楼ともいいます。
漢人である客家の人々は、秦の時代より戦乱から逃れるため中原から南へと移動・定住を繰り返してきました。移住先では先住民から見て「よそ者」であるため、客家と呼ばれました。この過程において定住地に、居住空間でもありまた外敵から一族を守るための要塞でもある民居を築き上げてきました。
一つの土楼で住民の数が700人を超える大規模なものもありました、出自を同じとする血縁家族が、ひとつ屋根の下で寝食を共にして暮らしていたのです。
現代の超高層マンションならともかく、これだけの規模を誇る集合住宅は、近世までに限れば世界的にみても福建土楼だけでしょう。

福建土楼をさらに詳しく知りたい方へ
黄漢民の「福建土楼」がいまでも第一級の基本資料です。20年ほど前、スタジオヤマはこの本を手にした時 〈 世の中にこんな建築もあるのか 〉 という驚きを今でもはっきり覚えています。台湾の漢聲雑誌社版オリジナル本が素晴らしい、美術書としての出来もエクセレントです。三聯書店の改訂コンサイス版ならば容易に入手できるでしょう。
日本の研究者による「中国民居の空間を探る」「客家民居の世界」も負けてはいません。日本語のガイドブックとしては「旅行人ウルトラガイド客家円楼」が唯一のものでしょうか。

《 二宣楼 》
アルイーロウ/円楼  1770年に竣工。福建土楼の中で完成度が高い土楼の一つです。
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《 南陽楼 》
ナンヤンロウ/円楼  二宣楼の近くにあります。内部の構造も二宣楼にほぼ同じです。
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《 東陽楼 》
トンヤンロウ/方楼  二宣楼の近くにあります。小型ですがしっかりと造られています。
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《 昇平楼 》
ションピンロウ/円楼  福建省では珍しい石積みの楼。土楼というより石楼です。
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《 斉雲楼 》
ジーヴィンロウ/円楼  石を積んだ基底部分は、1590年創建当時のものです。
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《 闕寧楼 》
ジュエニンロウ/円楼  直径76mを誇る大型円楼、昔は円楼の外側に馬蹄形の棟がありました。
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《 西爽楼 》
シーシュワイロウ/方楼  横86m縦94m福建省最大の方楼。人が住んでいる気配がありませんでした。
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《 雨傘楼 》
ヴィーサンロウ/円楼  棚田の岡の頂上に位置しています。行き着くのは難しいかも知れません。
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