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中城城 勝連城 琉球の城を観る  Okinawa JAPAN

沖縄県には、琉球国時代の城(沖縄本島ではグスクと発音し城という漢字を当てます)が200箇所以上遺されています。その中から保存状態が良好で特徴をよく表している城を、鑑賞の手引きとなるキーワードを添えてブログしたいと思います。

〈 グスク時代 〉  城(グスク)鑑賞4つのキーワード その2
琉球国の城は、12世紀中期から各地で築城が始まり、その後発展し15世紀中期には現在でも雄姿を見せる代表的な城の完成をみました。
ちなみに本土の大規模城郭建築のピークは、17世紀安土桃山時代から江戸時代初期です。
グスクが盛んに造られた時代、琉球史では「グスク時代」と呼ばれています。
15世紀この時代、尚巴志による沖縄全地域の統一支配すなわち琉球王国が成立し、文化的には話言葉である琉球方言の文字による表記法が確立されました。例えば沖縄本島では「グスク」と発音される城郭は、宮古諸島では「ジョウ」、八重山諸島では「スク」と発音され、いずれも「城」の漢字で表記されます。


《 中城城 》
中城城(なかぐすくグスク)は、沖縄本島中部の中頭郡中城村(なかがみぐん/なかぐすくそん)・北中城村(きたなかぐすくそん)の、太平洋に続く中城湾を望む丘陵に位置しています。
琉球王国、護佐丸によって15世紀に築城され完成度の高い城として知られています。
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《 勝連城 》
勝連城(かつれんグスク)は、沖縄本島中部の勝連半島にある、うるま市勝連南風原(かつれんはえばる)の丘陵に位置しています。11・12世紀から築城が開始され15世紀には最後の改築が終了したと言われています。
5つの郭(くるわ)が階段状に繋がっています。最も高いところにある一の郭からは、金武湾、中城湾それに連なる島々、そして沖縄本島北部国頭の尾根を望むことができ、まさに絶景です。
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首里城 琉球王朝の居城   Okinawa JAPAN

沖縄県には、琉球国時代の城(沖縄本島ではグスクと発音し城という漢字を当てます)が200箇所以上遺されています。その中から保存状態が良好で特徴をよく表している城を、鑑賞の手引きとなるキーワードを添えてブログしたいと思います。

〈 琉球国 〉  城(グスク)鑑賞4つのキーワード その1
琉球国は沖縄本島を中心に、1429年から1879年の450年間存在した独立国家です。
17世紀に薩摩藩の侵攻を受けた以降、対外的には独立した王朝として存在しましたが実質的には薩摩藩による支配下に入りました。
1879年、明治政府は琉球国を廃し、沖縄県を設置し王統の支配は終了しました。
太平洋戦争終了後の1952年より、アメリカの統治による琉球政府の軍政下に置かれましたが、1972年、琉球政府は沖縄県となり、日本へ復帰しました。
琉球国の城(グスク)が持つ造形美は、本土の城と比較して明らかに様相を異にしています。
その要因の一つとして、城創りの文化的基盤が、独立国としての独自性を失わず、本土の影響を受けながらも交易で摂取した中国文化、さらに東南アジアの文化をもチャンプルーした独特の文化を土壌とし発展してきたからでしょう。


《 首里城 》
那覇市首里にある首里城(スイグスク)は、沖縄県最大の城です。
15世紀前期から16世紀前期にかけて琉球国王尚氏の居城として築城され、以降1879年の廃藩置県まで、琉球国の政治や文化の中心としての役割を担いました。よって城の様態は、戦に備えた城郭というより、琉球国の政治や国家的儀礼および祭祀を執り行う宮殿です。
外郭からアプローチし最奥の奉神門をくぐると、家臣らが謁見したり中国からの使者を迎え入れたりするための御庭(ウナー)と呼ばれる中庭状の大きな広場に出ます。
御庭を取り囲むように、正面に王が執務する木造二層三階建ての正殿、行政施設である北殿、儀礼などに用いられた南殿などが配置されています。さらに正殿の後方には、御内原(ウーチバル)と呼ばれる王の私的生活空間が展開しています。

       首里城外郭 内郭 
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  首里城 御庭(ウナー)  150301-04

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      首里城 南殿

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     首里城 正殿 御差床(ウサスカ/玉座)

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