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ジャイプル ジャンタル・マンタルに智をみた  Jaipur West INDIA

ジャイプール(Jaipur)は、自然発生的に成長した都市ではなく、18世紀、都市計画によって整備された都市です。ピンク・シティと言った方がとおりがよいでしょう。

市街は城壁に囲まれ、7箇所にゲートが設けられています、碁盤目状の道路からなる整然とした市街の中央に宮廷地区があります。

ゲートをくぐり城壁に囲まれた現在の旧市街に入ると、特徴ある建築が数多くあります。

ハワ・マハル(Hawa Mahal)は、石で造られた格子状の出窓から、宮廷の貴婦人達が、外から見られることなく街路で繰り広げられる祭やパレードを眺めるために建設されました。

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140831-02       Hawa Mahal

ジャンタル・マンタル(Jantar Mantar)とは天文観測所です。

この種の建築をインド各地で何箇所か観ましたがジャイプールのが一番見応えがあります。

ときのマハラジャは、天球経緯儀、子午線儀など天体観測に必要な装置を、屋外に巨大なスケールで建設しました。西インドのこれでもかと装飾に満ちた建築を観続けていると、機能をかたちにした装飾のないフォルムに、現代建築の様相を感じ、それがいたく新鮮です。

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Jantar Mantar


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アーバーネリーとモデラーの階段池   Abaneri Modhera West INDIA

階段井戸が地下水を汲みあげる施設だとすれば、階段池(Kunda)は、雨水を溜める施設です。
両方とも降雨量が少なく、雨季と乾季がはっきりしている西インドでは重要な施設です。

ただし機能を満足させるだけであれば、これだけの壮大な建築にはならないと思います。そこには寄進者の権威と帰依を誇示する、あるいは宗教的儀式を執り行うなどの、付加的要素があってこそ、壮大かつ華麗なモニュメントとして建設されたのでしょう。

遺跡の名称が文献によっては階段池が階段井戸と記されたり、その逆もあります。遺跡を実際に観た印象から、神谷武夫「インド建築案内」の名称が適正だと判断し採用しています。

日本はもとより、世界的にみてもあまり類がない階段井戸、階段池をさらに詳しく知りたいかたに Steps to Water / Morna Livingston をお薦めします。

アーバーネリー(Abaneri)の階段池(Kunda)は、9世紀に建設されました。

一辺35mほどの階段池は、神殿風の建築の前、三方を地上からの深さ30mにもなる整然とした階段が取囲んでいます。
地下7層を誇る石造建築の印象は圧巻の一言です。

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Kunda  Abaneri

モデラー(Modhera)にあるヒンドゥ教のスーリヤ寺院と階段池(Surya Temple & Kunda)は、11世紀に建設されました。

寺院の内外の壁を埋め尽くす彫刻は見応えがあります、さらに軸線上に配置された、幅55m奥行35mある階段池との調和が素晴らしいです。

撮影していると、屋外授業でしょうか、子供たちがやってきました。

階段池に華を咲かせたようで、子供たちに感謝、感謝です。

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Surya Temple & Kunda  Modhera


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アダーラジとパータンの階段井戸  Adalaj Patan West INDIA

階段井戸(Baoli , Vav)とは、地下の水辺まで階段を利用して降りて行き、水を汲みあげる施設です、また気化熱の作用により人々に涼みの場を提供しました。

井戸ですから地上部分には目立つものがありません、が地下の最も深いところにある水辺に至る通路状の部分、土圧を受ける壁や柱、梁に彫刻などに装飾を施し、建築化しています。

階段井戸は、西インドの各地に数多く残されています

アダーラジ(Adalaj)のルダ階段井戸(Ruda Baoli)は16世紀に建設されました。

地上の三方からの階段が、踊り場的空間でひとつになり、シャフトを通じて井戸底へ降りて行きます。その体験は、暗い地底世界に足を踏み入れていくような奇妙な感覚です。

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Ruda Baoli  Adalaj

 

パータン(Patan)にある11世紀に建設された王妃の階段井戸(Rani Vav)は、インドで最大の規模を誇っています。

地上には何もありません。

幅17m、長さ65m、深さ28mにもおよぶ地下7層の階段井戸です。

地下の構造体である壁や柱、梁には、グジャラート彫刻の粋を集めたたくさんの神像が刻まれ、全体として巨大でかつ華麗なモニュメントとしてその存在感を誇示しています。

地下の建築物は地上に建設するより多くの労働力と、なによりも高い技術力が必要です。

スタジオヤマはこれだけの地下建築物を創った人々の熱意にただただ驚愕するばかりでした。

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Rani Vav  Patan


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山岳宗教都市 シャトルンジャヤ  Satrunjaya West INDIA

ジャイナ教徒にとって一番の巡礼地は、シャトルンジャヤ(Satrunjaya)です。
シャトルンジャヤでは、山上に900を超える祠堂が集まり、山岳宗教都市を形成しています。
都市といっても、飲食店やお土産屋さんはありません、僧侶の住居もありません、人々は夜明けとともに参拝し、日が沈む前に下山します、夜は無人となるのです。

さらに雨季の4箇月間は完全に閉鎖されるそうです。

スタジオヤマは、ふもとの巡礼宿を暗いうちに出発し、ほかの巡礼者とともに列をつくり3時間ほどで登りつめ、そして山上で夜明けを迎えました。

空が白み始めると、ジャイナ教の寺院群が眼前に展開し、その荘厳さに言葉に言い尽くせない宗教的な高揚を感じました。


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140803-02        Satrunjaya Mountain


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140803-04  Motishah Temple  Satrunjaya


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140803-06    Adishwara Temple  Satrunjaya

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マウント・アブとラーナクプルにジャイナ教建築の傑作を観る   Mount Abu Ranakpur  West INDIA

ジャイナ教は、マハーヴィーラ(紀元前6世紀-紀元5世紀)を開祖と仰ぎ、アヒンサー(非殺生・非暴力)の誓戒を厳守するなど徹底した苦行・禁欲主義をもって知られる宗教で、仏教の始祖、釈迦在世時代に生まれました。またマハーヴィーラの前に23人の祖師がいて24人目の祖師が開祖とされています。寺院は、24人いずれかまたは複数の祖師に献じられ、その彫像が本尊として祀られています。

ジャイナ教は、仏教と異なりインド以外の地にはほとんど伝わりませんでした、そのインドをみても人口構成比の0.4%しかいません。信者は、アヒンサーの教義ゆえに、農業や軍事に従事せず、多くが商業を営み経済的に裕福な人々です、また信者はその財政力をもって壮大華麗な寺院を数多く寄進しました。

ヒンドゥー教寺院の内部空間は、なにもないかあってもリンガが祀られている程度で、外部の装飾に飾られたマッスに比較して非常にあっさりしています。

それに対して、ジャイナ教寺院では祖師の彫像を中心に回遊してお参りします、その作法に合わせるように、豊饒な彫刻に飾られ内部空間を持ち荘厳な雰囲気を醸し出しています。

西インド、マウント・アブ(Mount Abu)のデルワーラ寺院群(DelwaraTemples)は、5つの寺院からなり、それぞれが回遊のための内部空間があります。壁、天井の白い大理石に彫られた繊細な彫刻が観る人を圧倒します。敷地内は撮影禁止のため紹介できないのが残念です。
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Delwara Temples

ジャイナ教建築の特徴を極限まで高めたのが、西インド、ラーナクプル(Ranakpur)のアーディナータ寺院(Adinatha Temple)です。
3層吹き抜け部に設けられた高窓や中庭からの自然光が、壁や天井に隙間なく彫られた白い大理石の彫刻を浮かび上がらせ、荘厳な内部空間を創出しています。

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140803-05        Adinatha Temple

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スタジオヤマ

Author:スタジオヤマ
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[時間][空間][写真]
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[空間]とは地球規模での拡がりを表しています。
スタジオヤマは時空を自在に
切り取る[写真]を通じ
自らの思慮を表現していきたいと思っています。
応援をよろしくお願いします。
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studioyama
一級建築士

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